石井淳アトリエ 建築設計事務所 神奈川県相模原市 建築設計事務所 相模原市


 □  SAKURA ドロップス

2012-12-18(火)

伐られる桜最後の枝


最後の幹12月中旬(昨日)、先月エントリーした桜が伐られる日がやってきた。
伐採日は知らされていなかったので、それは唐突にやってきた感がある。
デスク脇の窓から眺められるのだから、見入ってしまうのはどうしようもない。

左上の写真より順に、小雨の中、まず彼らがやってきた。
配置につき、枝を切り続け、そして最後の天辺の枝を切る。
次に、幹を切り続け、そして最後の根元の幹を切る。
あたりが薄暗くなるころに作業は終了した。

下の写真は明けて今朝早朝の確認写真。長辺150cm 短編90cm 一部腐食。
そして小雨の中、なくなったものを僕はぼんやりと眺めた。


切り口跡



 □  舞う落ち葉と追憶

2012-12-03(月)
紅葉1今年の寒さは一段と早く、紅葉もすでに終りだろう。
一昨日思いたって、お気に入りのメタセコイアの
紅葉を急いで見に行った。
なのにこの後すぐに冷たい雨が降り出し
大慌てで自転車を飛ばして帰って来たのだった。
今こうして写真を見ても空は青いし雲は白い。
事前に雨雲の動きもチェックしてから出かけ、
あと1時間は もつ という腹づもりだったのに。
小雨の銀杏並木を自転車で走り抜けると、美しい
黄色の絨毯の濡れ落ち葉が今にも滑りだしそうで怖い。


前に書いた「My Favorite Things」 はこの季節の曲だけれどバーブラ・ストライサンドの「追憶」も僕にとってはこの季節だ。
映画のラストシーン、彼女が相変わらず原爆・戦争反対のビラを撒いているところに 偶然 別れたロバート・レッドフォードが
夫婦で通りかかり目の前に近づいて来る。バーブラは彼の前髪に触れて直し、そのまま二人はまた別れてゆく。
あれは冬だっただろうか。 でもきっと落ち葉の舞い散る中でもビラを撒いていたはずだ。
なにしろ38年も前に見たっきりの映画なので、文字にする端から記憶が逃げていく。
< Memories 追憶  The way we were あの頃の僕ら >
当時の僕は当然涙もせずに、バーブラの鷲鼻を眺めていたのだろう。
女の子達は当然ロバートの端整な顔立ちを食い入るように見ていたのだろう。
今、僕が自分で選曲し構成するファイルの中に「12月」というタイトルの曲集があって、
その「12月」のトップの曲はこの 「The way we were」 だ。
なのに10月にはもう何度も繰り返しこの曲を聞くことになってしまう。
そしてあのシーンを思い出す。落ち葉のシーンとともに。


紅葉2生物には基本的には決定的な 「今」 という時間しかない。
こんなことを初めに気づかせてくれたのはなんとTV番の
「犬の気持ちわかります カリスマドックトレーナー」 だった。
犬は昨日のゴハンはまずかったとか明日のゴハンが心配だ
とかは思わず目の前のゴハンを食べる事が最も重要なのだ。
もちろん犬にも記憶や複雑な感情、出会いや別れ、生死の
観念などもあるのだが決定的に今の瞬間を生きている。

人間だけが儚い過去に思い耽り解りもしない未来を思い悩む。
そして今という瞬間を燃焼させそこなうことにもなるのだ。
ワンコに「実際にある今」の存在を思い出させてもらった。

とはいえ、過去は皆に静かに確実に雪のように降り積もってゆき、そしてその人に永遠に続く。
すべてを忘れていたのに、ある時、服についたコーヒーのシミが目に留まりそして消えくなるようにその人に刷り込まれていく。


近づいてきたロバートにバーブラはなつかしげに目を細め、前髪に触れて直し、
そして今でも愛していると言うかわりにきっと静かに微笑んでいたことだろう。



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